マラセチアは酵母性真菌の一種です。
犬や猫の表面の正常な皮膚(耳の中、口の周り、肛門、膣など)に
普通に存在し、普段はまったく悪さをしません。
しかし脂質や湿度のある場所をとても好み、
その適した環境になると栄養分をたくさん取り入れどんどん増殖。
また抵抗力の落ちているときにも繁殖しやすく、
それによりマラセチアが原因となる外耳炎や皮膚炎などを引き起こします
*どんな症状を起こすの?
マラセチアはカビの一種です。
人間にたとえるなら同じ真菌である“水虫”に
感染してしまったようなものと言っていいでしょう。
水虫はとても痒いといわれています。
それと同じようにマラセチアが耳の中で繁殖し悪さをしてしまうと
とても痒がるのが特徴です。
そして耳の中にはこげ茶色~黒色の特徴的なニオイのある
ねとっとした耳アカがたまります。
もし耳を痒がるような仕草を見かけたら
耳の中のニオイや耳アカを調べてみましょう。
また掻き続けることにより耳の皮膚を傷つけて
二次的に細菌感染を起こしてしまったり、
炎症によって耳が赤く腫れあがってしまうこともあります。
そうなると最初はマラセチアの感染だけで痒かっただけのものが、
やがて痛痒くなり、痛くなり…病気が進むにつれて
容易に治療をさせてくれなくなるようなこともあります。
*マラセチアが悪さをする原因は…
耳の中がジメジメして湿気があるような状態のときに最も起こりやすくなります。
たとえばシャンプーの時に完全に洗いきれておらず
耳の中にシャンプーが残ってしまっていたり、
水分がきちんと拭き取れていなかったりした場合。
また雨の日の散歩や湿気の多い梅雨の時期も要注意です。
耳の垂れている犬や猫の場合はもともと通気性が悪く耳の中が蒸れやすいため、
マラセチアの増殖には絶好の場所なのです。
*どんな治療で治るの?
マラセチアはもともと常在菌です。
しかしなんらかの原因でマラセチア性外耳炎が起こり
耳の中に液体や耳アカが大量にたまると、
それを栄養分にしてさらに増え続け悪化していきます。
よってこの病気を治療するには第一にマラセチアが増殖する環境を改善することが第一です。
まずは耳の中を清潔に保ちましょう。
耳の掃除やシャンプーにより洗浄し、耳の中の耳アカをきれいに取り除きます。
また洗浄後は耳の中に湿った環境を残さないよう水分を完全にふき取ることが重要です。
そして抗真菌剤の入った点耳薬を入れて、原因となるマラセチアを殺菌し治療します。
また耳の中に毛が生えている子に対しては耳の中の毛を抜いて通気性をよくしましょう。
(gooペットより一部抜粋)
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